MBSE(Model based systems engineering)について
定義・概要
Model-based systems engineering is the formalized application of modeling to support system
Haskins, Cecilia. (2011). 4.6.1 A historical perspective of MBSE with a view to the future. INCOSE International Symposium. 21. 493-509. 10.1002/j.2334-5837.2011.tb01220.x.
requirements, design, analysis, and V&V activities beginning in the conceptual design phase
and continuing throughout development and later lifecycle phases.
- MBSEはModel-based systems engineeringの略
- Systems engineeringは一連の顧客のニーズ、期待、および制約をソリューションに変換し、そのソリューションをそのライフサイクル全体でサポートするために必要な、技術的および管理上の総作業を管理する学際的なアプローチのこと
(要は製品システム全体の仕様設計~運用をやりやすくする方法)
- Systems engineeringは一連の顧客のニーズ、期待、および制約をソリューションに変換し、そのソリューションをそのライフサイクル全体でサポートするために必要な、技術的および管理上の総作業を管理する学際的なアプローチのこと
- コンセプト設計の段階で、システム全体(仕様、設計、分析)をサポートするモデリングを行い、開発・ライフサイクルの段階でも継続して利用できるアプリケーション
- MBSEは、製品のハードウェアやソフトウェアの定義や概念などのドキュメントを階層化してSystems engineeringを行うDocument based systems engineeringよりも、トレーサビリティの確保が容易等のメリットがあり、柔軟な製品開発が可能(Agile開発、Lean開発など)
- 参考:Model-based approachのModelとは?
- また、ModelはCodeより抽象レベルの高いオブジェクトとして考えることができ、下記のように抽象化を高めることが可能
- モデルベース開発におけるモデルとは若干意味合いが異なる モデルベースデザイン(Model-based Design:MBD)、モデルベース開発について
Haskins, Cecilia. (2011). 4.6.1 A historical perspective of MBSE with a view to the future. INCOSE International Symposium. 21. 493-509. 10.1002/j.2334-5837.2011.tb01220.x.
- Codeのみ
- ModelでCodeを視覚化
- ModelとCodeが同期
- ModelからCodeを生成
- Modelのみ
- MBSEは航空業界(NASAなど)の例が多い
略歴
- 1993年
- A. Wayne Wymoreの書籍により、MBSEという用語が一般的になる
- 1997年
- オブジェクト指向の方法論としてUML(Unified modeling language)がOMG(Object Management Group)に採用される
- 状態遷移図(State machine)を描ける、UMLを実装したSTATEMATEというツールが登場
- 2001年
- ソフトウェア領域のみをカバーしていたUMLを超える範囲、ハードウェアやメカの領域もカバーするモデリング言語SysMLがINCOSE(International Council on Systems Engineering)により登場
- 2003~2006年
- SysMLというオープン ソース仕様プロジェクトの形成期に、そのコンソーシアムであるSysML Partnerの中でもMBSEという用語が使われるようになる
- 2006年のSysML標準化の際には、MBSEプロセスがSysMLと関連していることが強調され、親言語であるUML(この頃はUML v2)はModel Driven Development(MDD)と呼ばれた
- 2007年
- INCOSEがMBSE 2020 Visionを発表し、MBSEという用語はさらに普及
- MBSE 2020 Visionでは、MBSEがSysMLに限定されず、AP233、HLA、Modelica などの他の競合するモデリング言語標準をサポートしていた
- INCOSE International WorkshopでMBSE Initiativeが開始される
- INCOSEとOMGによる新しいモデリング言語であるOMG SysMLがリリースされる
- INCOSEがMBSE 2020 Visionを発表し、MBSEという用語はさらに普及
- 2017年
- SysMLは国際標準化機構 (ISO) によって完全な国際標準 (IS)、ISO/IEC 19514:2017 (情報技術 — オブジェクト管理グループ システム モデリング言語) として公開されました
- 2019年
- OMGが、MBX Ecosystemsチームをキックオフ
- MBXはModel-based Xの略で、Xには engineering (MBE), systems engineering (MBSE), manufacturing (MBM), test (MBT), operations (MBO), …, enterprise (MBE), sales/application engineering (MBSAE), …, living (MBL) などが挙げられている
- 組織が適切にModel-based技術を使用し、デジタルエコシステムを管理するのに貢献することが目的
- OMGが、MBX Ecosystemsチームをキックオフ
- 2020年
- OMGがMBX EcosystemsをDigital Ecosystemsに名称変更
参考
- https://www.incose.org/about-systems-engineering/system-and-se-definition/systems-engineering-definition
- https://www.omgwiki.org/MBSE/doku.php?id=start
- https://ceur-ws.org/Vol-1835/paper05.pdf
- https://www.researchgate.net/publication/285405862_461_A_historical_perspective_of_MBSE_with_a_view_to_the_future
- https://sebokwiki.org/wiki/Model-Based_Systems_Engineering_Adoption_Trends_2009-2018
- https://www.ansys.com/blog/mbse-aerospace-engineering
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