モデルベースデザイン(Model-based Design:MBD)、モデルベース開発について
定義・概要
Model-based design (MBD) is a mathematical and visual method of addressing problems associated with designing complex control, signal processing and communication systems.
https://en.wikipedia.org/wiki/Model-based_design#:~:text=Model%2Dbased%20design%20(MBD),%2C%20aerospace%2C%20and%20automotive%20applications.
モデルベースデザインは従来の組み込みシステム開発の課題を解決する手法であり、構想/設計/試作/検証という開発プロセスをモデル/シミュレーションに基づき実施する開発手法である
https://www.jstage.jst.go.jp/article/isj/59/5/59_509/_pdf
- モデルベース開発と同義
- 制御・信号処理・通信システムのプラントモデルを作成し、シミュレーションによる最適化を用いる開発手法
- 組込みシステム開発に対して用いる場合が多い
- 最も人気のある開発環境はMatlab/Simulink
開発手順
- プラントモデルを作成
- Data-drivenでも物理学等第一原理に基づくものでも可
- プラントモデルに対する制御器(コントローラー)を作成
- プラントモデルと制御器でシミュレーションを実行
- シミュレーション結果を制御器へ反映し、最適化
- 制御工学におけるプラントとは、プロセスとアクチュエータの組み合わせ
- プラントモデルとは通常はシステムの物理特性を伝達関数で表したもの
(MBSEにおけるモデルとは若干意味合いが異なる Model-based approachのModelとは?)
略歴
- 1968年
- 自動車の排ガスによる大気汚染が深刻化し、この後排ガス規制が厳しくなっていく
- 大気汚染防止法が成立
- 1984年
- Matlabが登場
- 1991年
- Simulinkが登場
- 1995年
- UML(Unified Modeling Language)が作成される
- 1997年
- オブジェクト指向の方法論としてUML(Unified modeling language)がOMG(Object Management Group)に採用される
- 自動車の排ガス規制にハイブリッド車も組み込まれる
- 1990年代後半
- 自動車のシステム複雑化、制御アルゴリズム高度化が急速に進み、これに対処するためシミュレーションを活用するモデルベース開発が普及した
- 2001年
- JMAAB(Japan MBD Automotive Advisory Board)設立
- 2018年
- 経済産業省で、SURIAWASE2.0の深化がとりまとめられ、モデルベース開発が推進される(主に自動車業界)
- 2021年
- MBD推進センター(JAMBE)設立
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